2023年夏の医療体験学習

2023年夏のTouch the Future医療体験学習を以下の4病院で行うことになりました!医師になりたい高校生を対象とした本格的な体験学習です。ふるって応募ください。※締め切りました

※病院名クリックで詳細へ

  • 対象:医師になりたい高校生 ※対象学年は詳細をご確認ください
  • 募集期間:4月22日(土)〜5月16日(火)正午
  • 参加費:1人につき5万円
  • 応募方法:「賛助会員校枠」と「一般公募枠」の2種類があります。いずれも下記の応募フォームからご応募ください。

賛助会員学校枠
Touch the Future賛助会員校には生徒1名の参加権をご提供します。参加が確定した生徒は、下の特設フォームから登録を完了してください。
※2023夏の賛助会員参加枠は定員に達したため締め切りました

一般公募枠
賛助会員校でない学校の生徒も応募できます。下の特設フォームからお申し込みください。1500文字程度の小論文課題がなどあり、課題による1次選考、オンライン面接による最終選考を予定しています。
※申し込みは締め切りました

※体験内容には変更が生じる場合がありますのでご了承ください。
※各病院へのお問い合わせはご遠慮ください。
※お問い合わせはTouch the Future事務局(info_ttf@t-t-f.org)までお願いします。

地域医療体験学習 志摩市民病院(三重県)

「どんな患者さんも絶対に断らない」「医療によって地域を元気にする」――。

江角悠太院長のモットーにより、赤字経営と医師の一斉退職という“どん底”からV字回復を果たした志摩市民病院に密着する医療体験です。生徒一人ひとりが入院患者さんを受け持つほか、機会があれば外来診察で問診にもチャレンジします。院内外の濃密な体験を通じて、医療に携わる喜びや厳しさを体感してください。主体的に行動すれば、現代日本の社会課題が垣間見え、将来を考えるきっかけをつかめるはずです。

■期間
【第1クール】7月22日(土)集合〜29日(土)解散  院内外医療体験5日間 
【第2クール】7月29日(土)集合〜8月5日(土)解散  院内外医療体験5日間 
■主なスケジュール
いずれも土曜日正午に近鉄・鵜方駅に集合〜オリエンテーション/日曜日は地域探訪、病院長レクチャー/月曜〜金曜日夕方まで医療体験学習/土曜早朝に解散
■対象と定員
高校1年生以上、各クールの定員はそれぞれ4名
■参加費
5万円 ※旅費交通費、宿泊費、保険、食費は自己負担
■宿泊
病院宿舎(男女別)、1泊500円/協力して自炊
■新型コロナウイルス対策
ワクチン3回接種

江角悠太院長メッセージ

 皆さんは、未来の日本をどんな国にしたいと思っているだろうか。国立社会保障・人口問題研究所の推測が正しければ、皆さんが現役の医師として活躍している40年後、日本の人口は3700万人ほど減少し、9000万人を切っているだろう。

 田舎の人口減少は甚だしく、私が現在住んでいる志摩市はすでに消滅しているかもしれない。人の温もりが感じられ、豊かな自然を背景に美味しい海産物、農作物が採れる、古き良き日本の風景はほとんど消滅し、東京を小さくした都市しか、日本に残っていないかもしれない。

 私はそんな日本にしたくない。同じ3700万人減少でも、田舎から減っていく日本ではなく、都心から減っていく日本にするべきだと考えている。さすれば、日本の魅力である田舎は維持され、都心の人口密度も緩和され住みやすくなり、日本、どこに住んでいても、その人に合わせた、その人らしい暮らしができる日本となる。

 そのためには、現存する田舎の地域でも住みやすい地域にする必要がある。人が住みやすくなる田舎に最も必要なものの一つが医療である。そして今こそ、医療から田舎の再興を行うことが急務であると考える。

 なぜそこまで断言するのか、ぜひ答えを探しに来てほしい。田舎に住む人々がどのような思いで暮らしているか、そして未来の医師たちに何を求めているのか、その答えは、田舎に住む患者さんたちの中にある。皆さんにも患者を担当し、責任を持って、患者と関わることから生まれる新たな価値観を感じてほしい。有志の参加をお待ちしております。

地域医療体験学習 隠岐島前病院(島根県)

隠岐諸島とは鳥取・島根からフェリーで約3時間、日本海に浮かぶ有人4島(島前地区の3島、島後地区の1島)と約180の無人島の総称です。そして、隠岐島前病院は島前地区にある唯一の病院として、人口2700人の西ノ島町の外来診療、人口2200人の海士町と人口600人の知夫村の入院診療を担っています。

「地域医療の醍醐味を学びたい」と年間100人を超える医学生や看護学生を受け入れてきた注目の病院が今回、医師になりたい高校生に門戸を開きます。島の人々が幸せに過ごせるようよう着実に医療を届けつづけるメディカル・スタッフに密着する1週間。新型コロナウイルス感染症の状況次第ですが、生徒一人ひとりが入院患者さんを受け持つ予定です。主体的に参加をしましょう!

■期間
7月29日(土)集合〜8月6日(日)解散  院内外医療体験5日間 
■主なスケジュール
29日午後2時過ぎに隠岐島前・別府港集合/新型コロナウイルス感染症PCR検査を受検、陰性確認後に病院宿舎へ/日曜日は地域探訪、島民等インタビューの予定/月曜~土曜午前まで医療体験
■対象と定員
高校2年生以上、定員4名(高校1年生は要相談)
■参加費
5万円 ※旅費交通費、宿泊費、保険、食費は自己負担
■宿泊
病院宿舎(男女別)、1泊500円/協力して自炊
■新型コロナウイルス対策
ワクチン3回接種

黒谷一志院長メッセージ

 約5500人の健康と命を守る島前病院の常勤医師は全員が総合診療医です。0歳の赤ちゃんから100歳のお年寄りまで、科にとらわれず診療します。内科的な診療投薬はもちろん、超音波・内視鏡などの検査、痛みに対する注射、小さな外科手術まで対応します。救急車も断ることなく受け入れ、必要があれば高次医療機関への搬送判断も行います。一人の医師が幅広く診療する医療は総合診療の最先端であると自負しています。

 病院としても日本一の地域医療を目指しています。看護師・リハビリスタッフ・薬剤師・栄養士・検査技師・事務職員・医療秘書など院内多職種が協同し、病院に一歩でも足を踏み入れた方は家族であるというマインドの元、訪問サービスを含めて皆で支えるのが私たちの医療です。
住民が安心して育ち、働き、年を取り、最期を迎えるために、保健福祉に関わる院外の関係機関とも密に連携しています。具体的には、関係機関が月に2回、一同に会して(現在はオンライン)患者さん一人ひとりの症例を検討し、ふだんから顔の見える関係作りをしています。

 「医師と院内外が密に連携して人々を支える」――。ここ隠岐島前病院で日々行っている医療は、日本が迎えている超高齢化社会に対応する一つの“あり方”だと思っています。
 医師のみではなく、院内外の関係職種の方や患者さんなどと積極的にコミュニケーションをとり、その姿を皆さん自身で見て、感じていただければと思います。

地域医療体験学習 南砺市民病院(富山県)

内科から外科手術見学まで院内外の多岐にわたる医療体験を提供するのが、富山県南西部の中山間地にある南砺市民病院です。5日間の体験学習では、人々の命と生活を守り、人生を豊かにするために奮闘する医療従事者に密着します。主体的に参加することにより、医療に何が求められているのかが見えてきます。

コロナ渦で中止となっていたドクターカーの運用も再開されました。出動要請があれば、医師とともに現場に向かう救急救命医療の現場も見学します。

  1. チラシのダウンロード(PDF)
  2. 浦出雅昭 副院長/外科部長からのメッセージ(約40秒)
  3. 小川太志 内科医長からのメッセージ(約1分)
  4. 一色亮祐 医師 診察の様子とメッセージ(約1分半)

■期間
8月12日(土)集合〜19日(土)解散  院内外医療体験5日間 
■対象と定員
高校2年生以上、定員4名(高校1年生は要相談)
■参加費
5万円 ※旅費交通費、宿泊費、保険、食費は自己負担
■宿泊
病院宿舎(男女別)、1泊500円/協力して自炊
■感染症対策
外科手術の見学と救急救命医療体験があるため、参加が確定した生徒は風疹、麻疹、水痘、流行性耳下腺炎の抗体検査を受けてください。抗体価が基準以下の場合、免疫価補強のためワクチン接種が必要です。
■新型コロナウイルス対策
ワクチン3回接種

荒幡昌久医師メッセージ

南砺市民病院臨床教育・研究センター長

急な病気や怪我の患者さんを診る救急診療、その中で入院が必要な重症患者さんを診る入院診療、退院後の再発予防や慢性疾患(高血圧や糖尿病など)をコントロールする外来診療、要介護で通院できない患者さんや終末期の患者さんでも在宅療養の希望を叶える訪問診療、病気を未然に防ぐための検診──。

これら全てで活躍できる総合診療医を南砺市民病院で育成しています。総合診療科は、病気の種類や専門臓器によらず、全ての種類の疾病の初期対応を行います。専門性が必要な場合は専門医へ、そうでない場合は自分たちで治療を完結させることができ、多数の専門医を揃えることが困難な中小病院で最も活躍できる診療科です。

ぜひ彼らの輝く姿を見てください。

先端医療体験学習 東京慈恵会医科大学附属病院

大学病院には診療・教育・研究という3つの使命があります。東京慈恵会医科大学病院の体験学習では腎臓・高血圧内科が生徒2名を受け入れ、それぞれの使命を担う医師たちとともに多様な体験をします。

生徒たちのメンターを務める医師の多くは診療を行いつつ、幹細胞を使った腎臓再生研究にも尽力するメンバーです。臨床と研究を両立する現場で、医師の仕事とは何かを学び、医療に携わる醍醐味と厳しさを体感する5日間。生徒の主体性が強く求められます!

■期間
8月20日(日)集合〜25日(金)夜解散  医療体験5日間 
■対象と定員
高校2年生以上、定員2名
■参加費
5万円 ※旅費交通費、宿泊費、保険、食費は自己負担
■宿泊
病院から徒歩圏内指定ホテルに宿泊。自己負担ですが、大学が一部を補助をする予定です。
■感染症対策
外科手術の見学などがあるため、参加生徒は風疹、麻疹、水痘、流行性耳下腺炎の抗体検査を受けてください。抗体価が基準以下の場合、免疫価補強のためワクチン接種が必要です。
■新型コロナウイルス対策
ワクチン3回接種 

横尾 隆教授メッセージ

 私が腎臓内科を志したのは研修医時代、30年も前のことです。生まれながらに人工透析を続ける小学生を担当し、なんとか助けてあげたいと懸命に加療しましたが、残念ながらお亡くなりになりました。このとき、現行の医療の限界を感じ、次世代の新規治療法を作ろうと腎臓再生研究を開始したのが私の原点だと言えます。

 今、診療を続けながら研究に打ち込んでいますが、壁にぶつかることは日常茶飯事。それでも前を向くのは、「患者さんを救いたい」という強いパッションがあるからです。決して、諦めません。

 高校生の皆さんにとって、東京慈恵会医科大学附属病院には多くの発見と学びがあるでしょう。ぜひ、医師の一人ひとりが胸に持つパッションにも注目してほしいと思います。ひと夏の体験が皆さんの小さな“原点”になればと考えています。

実施スケジュール(予定)