【募集中】2025春の地域医療体験(奥出雲・津和野)

TtF2025年春の高校生向け地域医療体験は、島根県の2病院(町立奥出雲病院、津和野共存病院)で行うことになりました!
少子高齢化、人口減少、若者の流出、医師不足、そして診療科偏在。日本の地方は多くの課題に直面していますが、2病院は限られた医療資源のなか工夫をしながら懸命に人々の健康と命を守りつづけています。今回の企画で体験するのは、みなさんが医師として実際に働く10年、20年先の日本の未来と言えるでしょう。
この未来を先取りした現場で日々奮闘する医療スタッフたちに密着し、患者さんと深く関わる1週間の体験学習。主体的に行動すれば私たちが直面する課題が見え、将来を考えるきっかけをつかめるはずです。
参加する生徒は外来診察や訪問診療などを体験しながら、入院患者さんを担当して「どうしたら患者さんを幸せにできるのか」というミッションに取り組みます。苦しむ人に手を差しのべる気持ちがあるか、命を預かる覚悟はあるか――。リアルな医療現場を経験して自らの気持ちを確認してください。それぞれ医学生メンターがサポートします。

※病院名クリックで詳細へ

!! 重 要 !!

ウイルス性4疾患(風疹・風疹・水痘・流行性耳下腺炎)のワクチン2回接種済みが参加条件です

Touch the Futureの医療体験学習では参加生徒、医療スタッフ、患者様の健康を守るために4感染症の接種歴(母子健康手帳または接種記録の写し)の提出をお願いしています。
4感染症について医療者と同等の免疫を有していることが体験学習には欠かせず、この確認は医学部入学後にも必ず行われます。接種記録が全くない感染症がある場合は抗体検査を受け、現在の抗体価の確認が必要です。検査の結果、十分な抗体価がないと分かった場合は免疫増強のためワクチン接種が必要です。「応募したい」と思った段階で、まず母子手帳を確認ください。これまでも確認不足だったり、必要な抗体価を医療体験までに確保できなかったりして参加を断念した生徒が複数います。
ご理解とご協力をお願いします。

  1. 応募前に、母子手帳で接種状況を確認してください
    ▷2回接種済み
     →参加確定後に接種記録のコピーを提出します
    ▷1回接種済み
     →2回目接種が必要
    ▷未接種または不明
     →抗体検査を受けて抗体価を確認し、必要に応じてワクチン接種

     1)陽 性 →接種不要
     2)擬陽性 →追加接種1回
     3)陰 性 →新たに2回接種が必須
  • 未接種または陰性の感染症が2種類以上ある場合
    →医療体験までに抗体価増強が間に合わないため、応募はご遠慮ください
  1. 血中に抗体が現れるのは2回目接種から2週間後と言われています
    ワクチンは接種間隔も必要です。希望者は1日でも早く接種記録を確認して自分の接種状況を確認してください。接種が2回確認できない場合は必ずご両親と相談してください。

<ワクチン接種の目安:抗体価が陰性の場合>
・町立奥出雲病院:3月8日までに2回目の接種終了
・津和野共存病院:3月15日までに2回目の接種終了
 *抗体検査の結果が出るまでには約1週間、ワクチン取り寄せにも日数を要します。

  • 参加が決まった生徒には、抗体検査とワクチン接種に要した費用を上限2万円で補助します
  • 対象:医師になりたい高校生
  • 募集期間:1月7日(火)~2月1(土)正午
  • 応募方法:下記の応募フォームからご応募ください(会員校枠、一般枠の区別はありません)
  • 1次選考:フォームの記入内容で1次選考を行い、2月4日(火)までに結果をお伝えする予定です
  • 2次選考:【オンライン面接】2月8日(土)、10日(月)、11日(月)の夜、Zoomによる面接を行います
  • 参加生徒の確定:2月13日(木)に結果通知予定です
    ※キックオフオンラインMTG:2月15日(土)または16日(日)、Zoomで実施予定。参加生徒、医学生メンター、担当医師、TtFスタッフが参加します
  •  参加費:1人5万円
  • 補助:TtFは参加する生徒の感染症対策費と交通費を補助します。町立奥出雲病院・医療体験では宿泊費も補助します。詳細は「奨学制度」のページと各病院の募集要項をご確認ください。
  • 日本地域医療学会で発表:奥出雲と津和野の医療体験に参加した生徒は、日本地域医療学会(10/12、新潟市で開催)に参加して発表することができます。希望者の中から選考する予定で、発表する生徒を他の生徒たちもサポート。10/11はみんなが新潟に集まり泊まりがけの発表準備会、翌12日の学会に備えます。

※医療の最前線で行われるプログラムのため、内容に変更が生じる場合があります。ご了承ください。
※各病院へのお問い合わせはご遠慮ください。お問い合わせはTouch the Future事務局(info_ttf@t-t-f.org)までお願いします。
※医療体験の様子はTtFスタッフが写真や動画で記録し、ウェブサイト等で紹介する予定です。協力いただける場合に限りご応募ください。

出雲市から斐伊川の源流を目指すこと1時間。なだからな斜面に美しい棚田が点在する奥出雲町は、かつて「たたら」と呼ばれる製鉄技術で日本の文明を支えてきました。
町立奥出雲病院は人口約1万1000人、少子高齢化が加速度的に進む奥出雲町唯一の病院です。2021年から自治医科大学出身の総合診療医の派遣を受けるなどして、課題の医師確保に努めています。
人々が幸せに過ごせるよう改革を進めながら、着実に医療を届ける総合診療医や多職種のスタッフに密着する1週間。参加生徒には「質問する力」「疑問に思ったことをそのままにしない積極性」が求められます。主体的に学ぼうとされる方の参加をお待ちしています。

■期間
2025年3月22日(土)集合~29日(土)解散
■主なスケジュール
3月22日(土)13:00、JR出雲三成駅集合--病院オリエンテーション/日曜日は医療圏を知るフィールドワーク/月曜〜金曜は院内外で地域医療体験学習/土曜日午前、JR出雲三成駅で解散


■対象と定員
高校生4名
■参加費
5万円

※交通費、宿泊費、保険、食費は自己負担
■宿泊
奥出雲百姓塾(〒699-1434 島根県仁多郡奥出雲町佐白335)
※古民家1棟/男女別室/朝夕食は生徒と医学生、TtFスタッフで自炊/補助で1泊2,000円以下に
■感染症対策
・集合3日前に新型コロナウイルス感染症検査キットで陰性確認

・集合日の朝、改めて上記検査キットで陰性確認
・2週間前からの健康観察・行動記録表の提出


・風疹、風疹、水痘、流行性耳下腺炎のワクチン2回接種済みが参加条件です(▶詳細を確認
■補助
・宿泊費:半額補助
・感染症対策費:上限2万円で補助
・交通費:上限5万円で補助(奨学制度を参照)

遠藤健史医師(地域医療部長) メッセージ


何でも診る 未来医療の扉を開く奥出雲の医療

奥出雲は、かつて砂鉄を採取して製鉄を生業としてきた地です。砂鉄取りの痕地は棚田となり、独特の景観を今に残します。森に囲まれ、清流が流れる静かな環境の中で、その鉄づくりを生業とした人々は敬われ、船通山に降臨したスサノオと見立てられたのでしょう。対する八岐大蛇は氾濫する斐伊川だったのか、あるいは奴隷船だったのか──と、神話と現実が交差する歴史が息づいています。

奥出雲の町民は、厳しい寒さに耐え、助け合いながら暮らす中で、温かい方言と、その人柄とを育んできました。その背景には、互いを支え合う文化と共に、高齢化率46%という現状に対応する医療福祉システムがあります。このシステムは地域医療の最前線において多くの知恵と工夫によって成り立っています。

奥出雲病院では、総合診療科、内科、外科、整形外科などを揃え、病気の治療だけでなく予防医療や生活に寄り添う医療を実践しています。「何でも診る」という理念のもと、幅広い診療を通じて住民の健康を支え、単なる診療科の枠を超えて地域社会全体に深く関わっています。。

最先端の高度過疎地域において医療と福祉がどのように機能しているのかを知ることは、医療を志す皆さんにとって貴重な学びとなるでしょう。奥出雲での学びが、皆さんの未来に役立つことを願っています。

山口県との県境に位置する津和野町は、城下町の面影が残る「山陰の小京都」として知られています。少子高齢化が急速に進む中、地域の医療・福祉・介護を担うネットワークの中心にあるのが公設民営の医療法人橘井堂・津和野共存病院です。
ふるさと津和野の医療と暮らしを守り、患者さんの「生きたい人生」「過ごしたい場所」「暮らしたい家」で最期まで過ごせる町を作る──。この強い志のもと、存続の危機を超えて全てのスタッフが奮闘しています。
医療体験では、島根県・隠岐や長野県で研鑽を積んだ総合診療医・濱崎雅文副院長が中心となり生徒の体験をサポートします。津和野の医療介護を牽引する医師たちと過ごす1週間。参加生徒には「質問する力」「疑問に思ったことをそのままにしない積極性」が求められます。主体的に学ぼうとされる方の参加をお待ちしています。

■期間
2025年3月29日(土)集合~4月5日(土)解散
■主なスケジュール
3月29日(土)14:00、JR津和野駅集合--病院オリエンテーション/日曜日は医療圏を知るフィールドワーク/月曜〜金曜は院内外で地域医療体験学習/土曜日午前、JR津和野駅で解散


■対象と定員
高校生4名
■参加費
5万円

※交通費、宿泊費、保険、食費は自己負担
■宿泊
病院宿舎または町の移住者向け「お試し暮らし住宅」(2階建て一軒家、男女別室)
※朝夕食は生徒と医学生、TtFスタッフで自炊/1泊1,000円程度
■感染症対策
・集合3日前に新型コロナウイルス感染症検査キットで陰性確認

・集合日の朝、改めて上記検査キットで陰性確認
・2週間前からの健康観察・行動記録表の提出


・風疹、風疹、水痘、流行性耳下腺炎のワクチン2回接種済みが参加条件です(▶詳細を確認
■補助
・感染症対策費:上限2万円で補助
・交通費:上限5万円で補助(奨学制度を参照)

濵崎雅文副院長 メッセージ


人々を支える「チーム津和野」の輪に入ってください!

津和野町は、島根県の最西端位置する人口約6000人の町です。森鷗外氏や西周氏ら近代日本を築いた数多くの偉人を生み出し、山陰の小京都と呼ばれる風光明媚な町です。ですが、現在の高齢化率は約48%と日本の最先端を進むトップランナーになっています。

近年、専門分化をしている医師のあり方の中で、当院の医師は「どんな患者さんもまず診る」という総合医として働き、地域の住民の健康を支える「チーム津和野」のひとりです。病院での診療だけでなく、自宅へ伺う訪問診療や往診、また地域での保健予防活動にも取り組んでいます。

もちろん、すべての病気を診断・治療し、課題を解決していくことは私たち医師の力だけでは不可能です。病院内・外を問わず多くの職種の方々と協力し、患者さん一人ひとりやそのご家族を含む周囲と、ともに手を取りつくりあげていくのが「チーム津和野」の医療です。

島根県最西端かつ日本最先端の津和野というフィールドの中で、特殊なスキルや医療機器がなくとも、「チーム津和野」の一員として奮闘する医師の姿を実際に見てもらいたいと思います。
今回の実習は、高校生活の中の短い数日間かもしれませんが、津和野の地でこのチームの輪に入ってみませんか。

これまで自分が知っていたものと異なる形の医師・病院・医療を知りたい、地域医療を体験してみたい、という皆さんをお待ちしています。

濵崎雅文副院長、竹川賢太郎医師、今岡直也医師メッセージ動画

※医療の最前線で行われるプログラムのため、内容に変更が生じる場合があります。ご了承ください。
※各病院へのお問い合わせはご遠慮ください。お問い合わせはTouch the Future事務局(info_ttf@t-t-f.org)までお願いします。
※医療体験の様子はTtFスタッフが写真や動画で記録し、ウェブサイト等で紹介する予定です。協力いただける場合に限りご応募ください。