《参加者募集》11/23「Doctor X! ハイブリッド・セッション」横尾 隆医師 in 松山

中高生のためのオンライン/リアル講義「Doctor X!シリーズ」第4弾は、東京慈恵会医科大学病院から横尾 隆教授を迎えます。

末期腎臓病は血管が侵されて心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす、命に直結する疾患です。この疾患に立ち向かうのが同病院腎臓・高血圧内科の横尾隆教授。透析と移植を受けられない世界中の患者たちに画期的治療法を提供しようと腎臓再生医療の臨床応用を目指しています。重い腎臓病の赤ちゃんを救う最後の手だてとして異種移植という研究の計画も進めており、その行方は世界から注目されています。

「なぜ再生医療が必要なのか」「胎児への異種移植は認められるのか?」「倫理的課題についてキミたちはどう考えるか」──。今回のセッションで横尾教授は未来を担う10代と本音でやりとりをして、倫理的課題について社会のコンセンサスを得るためのヒントを得たいと考えています。

未曾有の高齢化社会において末期腎臓病は今後、大きな社会課題になることが予想されています。積極的に参加をしたい生徒の参加を募集します!

2024年11月23日(土)13:00〜16:30

■会場
愛光中学・高等学校(愛媛県松山市)100名程度
■オンライン
Zoom参加、100名程度
■主催
NPO法人Touch the Future
■後援
◇国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)
◇再生・細胞医療・遺伝子治療実現加速化プログラム
◇再生・細胞医療・遺伝子治療研究開発課題(非臨床PoC取得研究課題)

横尾教授からのメッセージ

みなさんは腎臓病にどのようなイメージを持っていますか? 「ガンです」と宣告されると多くの人に心配されますが、「腎臓病」と言われてもピンとこないのではないでしょうか。

医師の私から見ても腎臓は“働き者”の臓器です。心臓から送り出される血液の1/5を受け止め、生きるうえで必要な水分や塩分を調整して老廃物も排泄。さらに血圧を調整して、血液を造るホルモンまで分泌しています。こうした機能が低下すると慢性腎不全となり、病状が進行すると末期腎不全。もはや毒素を排出することはできず、透析または移植が必要になってしまいます。

慢性腎臓病が怖いのは患者さんの多くが心筋梗塞や脳卒中で死亡し、透析治療にたどり着く前に命を失ってしまうことです。悪くなった腎臓を治すことは現在の医療でも困難で、病気の進行を遅らせることが主な治療になっています。

私が医師国家試験に合格したのは1991年。多くの慢性腎臓病の患者さんたちの治療にあたり、寄り添い、そして亡くなるのを見てきました。どうしても救えない命があることは本当に辛く、だからこそ最新の再生医学を駆使して、末期腎臓病の方々に手を差しのべようと研究に力を入れています。

その研究の一つが異種移植です。生まれつき腎臓が正常に作られない病気があるのですが、これまでは赤ちゃんが亡くなるのを見守るしかありませんでした。ですが、赤ちゃんが透析を受けられるまで育つ数週間、一時的に異種移植を行うことができれば小さな命を救える可能性があります。

こうした未来医療を実現するには社会の理解を醸成することが欠かせません。そのため、私たち研究チームは今秋から公開講座などを開くことにしました。今回の松山でのセッションでは未来医療についてみなさんと話し合い、その声を研究の推進力としたいと考えています。会場とオンラインで一人でも多くの中高生に参加してもらえればと期待しています。当日、お会いできるのを楽しみにしています。

横尾 隆

■参加申し込み

会場・・・100名

場所:愛光中学・高等学校(愛媛県松山市衣山5-1610-1)文化会館講義室
対象:松山市内及び近隣の中3〜高3生
参加費:1,500円
愛光中学・高等学校及び松山東高校は参加費を学校で取りまとめ
申し込み:フォームからお申し込みください。折り返しメールにて参加費の振込先をお知らせします。
※先着順
※11月14日(木)正午締め切り

オンライン・・・100名

対象:再生医療、移植医療に関心のある全国の中学3年〜高校生
参加費:1,000円
申し込み:フォームからお申し込みください。折り返しメールにて参加費の振込先をお知らせします。
※先着順。入金確認をもって参加が確定します
※11月14日(木)正午締め切り
※セッションのZoom表示名は「氏名・学校名」。カメラオフでの参加はできません